愛してやまない池めんのラーメンと梅の花
どうも。「地元でポケモンを流行らせた男」ことサラリーマンAです。
桜も好きですが、梅の方がさらに好きです。
ラーメンはもっと好きです。
◆◆◆◆
春の訪れを感じるような気候の土曜日、梅の花を愛でに「相良梅園」へ行ってきた。
<相良梅園>
牧之原市の片田舎の山の中にある梅園なんだけど、こういう山中に咲いている梅が一番好きだ。
観光地化されつくして人がワラワラいすぎるようなところは、興がそがれる。
入場料は500円だが、自家製の梅干しがお土産にもらえるし、売店ではおばあちゃんたちが同じく自家製の切干芋なんかを売っていて、最高。
梅は、その花の美しさもさることながら、香りも良い。
梅の花の匂いで、なぜかふいに保育園の頃の思い出がよみがえった。
おばあちゃんに、「スーパーマリオ3」のファミコンソフトを買ってもらったこと。
そして、おかあさんにお昼に「カレーの王子様」の甘いカレーを作ってもらったこと。
やわらかな春先の光と、梅の香り、家族の庇護のもとでの絶対的な安心感に包まれた優しい思い出。
匂いは自分でも予想もしなかった記憶とリンクしている。
少しセンチになったが、梅をひとしきりみたあと、ちょうどよい時間だったのでお昼ご飯にすることに。
牧之原市に来たからには、当然「池めん」に行かねばなるまい。
<池めん 牧之原本店>
https://tabelog.com/shizuoka/A2203/A220303/22024849/
最近、県内に何店舗が出してるけど、牧之原が本店。
ここはマジでクッソうまい。
超濃厚とんこつがスタンダードだけど、台湾まぜそばもめちゃくちゃ美味しい。
どっちにするか迷ったけど、久しぶりだったので、とんこつラーメンに。
麺は「ばりかた」で、そこに味玉とうずらの卵をトッピング。
美しいね。
梅の花にも負けてないくらい美しい。
食べ始めたからすぐに、チャーシューもトッピングすればよかった、と即後悔したレベルでチャーシューもうまい。しっとりしている。
この濃厚かつクリーミーなとんこつスープが、
ばりかたの細麺が絡みまくって、最高すぎる。
瞬殺で一玉食べ終えて、あらかじめ購入しておいた替え玉チケットで替え玉。
(替え玉は現金でも対応してもらえるけど、あまりにうまさに2,000%替え玉することになるので、あらかじめ購入しておくのをおすすめする。)
二玉目も 、ばりかたで。
二杯目は、紅ショウガやら辛子高菜やらをトッピングして食べる。
これもうまい。
スープが濃厚で麺にグイグイ絡んでくるので、二玉食べ終えるころにはスープもほぼ空っぽに。
相変わらず激うまだった。
梅で心を、ラーメンでお腹を満たし、幸福感に包まれながら家路へとついたのだった。
◆◆また読んでもいいかな、って思ったらポチしてください◆◆
東京で二代目つじ田の特製二代目つけ麺
どうも。「和製千代大海」ことサラリーマンAです。
つけ麺の波とラーメンの波は代わるがわる、寄せては返しを繰り返します。
◆◆◆◆
東京へ出張があり、新橋で昼飯を食べることにした。
新橋といえば、行きたい店は星の数ほどあり、アイデンティティの田島さん扮する野田雅子ならば「この候補店のひとつひとつに強ぇヤツがいると思うと、オラ、ワクワクすっぞ!」という小ボケを挟まずにはいられないエリアだ。
散々迷ったが、つけ麺の気分だったので、気になっていた「めん徳二代目つじ田」へ行ってみることに。
めん徳二代目つじ田新橋店
https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130103/13164525/
券売機で「特製二代目つけ麺(300g)」を購入。お値段は1,200円だ。
俺は、絶対値としての美味しさよりも、値段から見た相対的な美味しさを重要視する。
(もったいぶった言い方をせず、端的に言うと“コスパ重視”ってことだね。)
ランチで、それもラーメンで1,000円を超えてくるというのは、“あなたなかなか高いハードルを飛ぼうとしてますよ”と言わざるを得ないが…
果たしてどうなることか。
普段なら並びの列ができるようで、店のまえには待合用の丸椅子がたくさん置かれていたが、この日は開店まない時間帯だったこともあってすんなり入れた。
和風の店構えに反して、中に入ると店員さんには外国の方も多い。
日本のソウルフードの一角たるRAMENを学びに来てるのかな。関心関心。
そして、ほどなくしてつけ麺が到着。
スープは正統派の魚介鰹節系。
そこに合わさる麺は、好みの中太タイプで、スダチが乗っている。
ベタベタと濃厚すぎず、それでいてコクがあって洗練された味わい。
よく言えば。
でも、悪く言うと、少しパンチにかける部分はある。
具はたっぷり。
食いごたえのあるチャーシューがゴロゴロ入っている。
定番の味玉も、もちろん美味しい。
3分の1ほど食べ進んだときに、麺にスダチをしぼったり、
テーブルに置かれていたこの「黒七味」みたいなものをパラパラ振りかけたり、
と味にアクセントを加えられるのはうれしい。
つけ麺ってどうしても後半、お腹が満ちてくると失速感が出てきてしまうからね。
最後まで美味しくいただけた。
980円なら大満足だったが、やはり1,200円ともなると「相応かな」という感じになってしまう。
ランチの1,000円の壁は、高く高くそそり立っているのだ。
◆◆また読んでもいいかな、って思ったらポチしてください◆◆
まだまだ寒い夜は杵屋のかつ丼セットなす天トッピング
どうも。「ジブリ作品のぬるい悪役」ことサラリーマンAです。
近くに丸亀製麺が欲しいです。切に。
◆◆◆◆
まだまだ寒い今日この頃。
仕事終わりには、何かあったかくて美味しいものでほっこりしたい。
けれども、悠長に遠出してゆっくり食べる時間はない。
そんなときは、静岡駅のASTY内にある杵屋へ。
ほんとは丸亀製麺に行きたいんだけど、遠いんだよ。
寒いし、鍋焼きうどんとかいいよね。今年の食べ収めしようかな。
など考えながら入店。
で、メニューを見て、考えて、注文。
はい、「かつ丼セット」。
鍋焼きうどんどこいったんだよ!と自分でも思うけど、なんというか、もう条件反射てきにかつ丼あるとそっちにいっちゃうんだよね。
そこになす天トッピングで盤石の布陣を敷く。
うどんは透き通る出汁の関西風。(でも、塩気は結構強い)
かまぼことわかめがうれしいね。
そこになす天。
「油と相性が良い野菜ランキング」でマイタケといつも首位を争うなす。
(サラリーマンA調べ)
天ぷらにもってこい。
そのなす天をぐいぐいうどんの汁に浸して食らう。
さくさく感とか、無用。
そして、かつ丼。
絶対正義、かつ丼。
カツはさすがに専門店のそれとは違って、ソフトでじゃっかんチープ感があるんだけど、おれはそんな“立ち食いソバ的カツ”も愛してやまない。
こういうカツにはこういうカツの味わいがあるんだよ。
そういうものこそが風情であり、ダイバーシティだよ。
素早く、それでいてがっつりかきこんで、一日の疲れをいやしました。
◆◆また読んでもいいかな、って思ったらポチしてください◆◆
魚膳の焼肉からあげ定食(刺身付き)
どうも。「ブログを放置し過ぎたセミエビ」ことサラリーマンAです。
年末のバタバタやPCの不具合でブログを随分と放置してしまいました。
細々とでもサラリーマンAの他愛もない話を綴っていきますので、見てくださる方は引き何卒ご愛顧のほどをよろしく続きお願いします。
◆◆◆◆
ちょっとがっつりめのランチを食べたい気分だった。
あっさり軽めのランチにしたい気分のときがあるのかと言われると、これはもう圧倒的にそういう気分の時は少なくて、ほぼ皆無と言っていい。
38度2分の熱があるときでもランチはがっつりめがいい。
というわけで、平常通りで、まったく特筆すべきコンディションではなかったのだけど、とにもかくにもがっつりランチ。
で、静岡駅北口すぐにある「魚膳」に訪問。
魚膳
https://tabelog.com/shizuoka/A2201/A220101/22031831/
そして、数あるランチメニューの中から、がっつり気分に一番見合う「焼肉からあげ定食(刺身付き)大盛」をチョイス。
これすごいよ。
焼肉で、唐揚げで、刺身で、大盛だからね。
何連コンボ決めてるのって感じ。
それで価格が930円。1,000円切ってくるっていうのがすごい。
そのご尊顔がこちら。
いいね。これ、いいね。
味噌汁、おしんこはまだしも、さらっとやっこの小鉢もついてるかね。
心意気、だね。
で、気づいたと思おうけど、ごはんが「日本昔ばなし盛り」。
そりゃ、焼肉、からあげ、刺身を受け止めようと思ったら、このくらいのごはんは要るよね。
そこを汲んでくれてるのは、ほんと拍手。
そんな心配りのできるお店だから、もちろんからあげ、焼肉、刺身のメインはもちろんのこと、味噌汁、おしんこに至るまでしっかりうまい。
からあげはしっかり醤油味がついてて、焼肉は生姜焼きスタイル。
どっちもメシが進む、進む。
ここ、500円ワインコインランチとかもあって、それもまた驚異のコスパなんだけど、それはまた別の機会に。
腹も心も満ちる、満足ランチでした。
◆◆また読んでもいいかな、って思ったらポチしてください◆◆
清水港みなみの上ネギトロ丼特盛
どうも。「虎を原料としたバター作りの第一人者」ことサラリーマンAです。
小さい頃、刺身は苦手だけどネギトロは好きでした。
◆◆◆◆
静岡駅の南口を出てすぐのところに「清水港みなみ」という大繁盛店がある。
<清水港みなみ>
https://tabelog.com/shizuoka/A2201/A220101/22016103/
鮪丼が売りの名店なのだが、とにかくランチの行列がすごい。
鮪丼の美味しさもさることながら、食べログの高得点や駅近くという立地も相まってド平日でも昼時には15人くらいの入店街の列ができる。
(ちなみに夜は普通に入れるものの鮪丼はやっていない)
私も何度か食べたことがあり、千円を切るような安さで新鮮な鮪をふんだんに使用した極上の鮪丼が食べられるのは最高なのだが…
正直、この行列に並ぶのはつらい。
江戸っ子は待つのが大嫌いで、熱い風呂が大好きと相場は決まっている。
俺は江戸っ子じゃないし、熱い風呂も嫌いだけどね。でも、待つのも嫌い。
ただの我慢の効かない人。
そういうわけで、そこに行けば極上の鮪丼が食べられることはわかっていながらも、なかなか足が向くことはなかった。
ところが、仕事等で店の前を通っているうちにあることに気づいた。
ランチが終わる14時のちょっと前、行列が途切れる時間がある。
軽くコンビニの菓子パンなどで空腹を飼いならし、ランチの時間を後ろ倒しにしてエアポケットを狙い打てば、待ち時間なく入れるはずなのだ。
善は急げということで、さっそく実行。
すると案の定、前に2人並んでいただけだった。これだけなら待たずに入れるとホクホクしていたら、店員さんから声をかけられ、そこで大きな落とし穴に気づかされた。
「今日はもうネギトロ丼と漬け丼しかないですけど、大丈夫ですか??」
しまったー!!
そうか、終了間際ということは、材料も残っていないのは至極当然。
鮪丼が食べたかったのに…
しかし、すぐに気分を切り替えてそのまま入店。
せっかくの新鮮な鮪なので、漬丼ではなくネギトロ丼をチョイスした。
ごはんとネタが大盛になる「特盛」で。
もう注文は決まっているけれど、メニューを眺める。
おお、ネギトロ丼って、上ネギトロ丼なんだな。
炙り丼とかもいいな。
ちょっと値は張るけれど、この鮪三昧丼っていう日替わりの丼が良さげだった。
今度はこれいきたいけど、並ばないと厳しいだろうな。
そうこうしているうちに「上ネギトロ丼特盛」が到着。
おお!見事なネギトロ丼だ!
ちなみに、豆知識なんだけど、ネギトロとは「ネギ+トロ」ではなく、「骨の隙間の中落ちや、皮岸の脂身の剥き身を”ねぎり(根切り)取った”もの」の名称らしい。だからネギの入っていないネギトロも存在する。
まぁ、そんな話はどうでもよくって、美味しければOK!
テーブルにあった「しょうゆ」と「甘口しょうゆ」を混ぜて、オリジナルしょうゆをブレンド。
そこにわさびも溶いて、それを丼にぶっかけて食す。
こういうとき、わさびの風味がうんぬんという輩がいるけれど、
そんなもんは関係ない!!
丼はなんでもかんでも一緒くたに乗せてかっ込むに限る。
それが丼ものの醍醐味だ。
ちまちまワサビを刺身に乗せて食べたい奴は刺身定食でも食ってろ。
わさびしょうゆをかけた上ネギトロ丼特盛をおもむろに口の中に運ぶと、案の定めちゃくちゃうまい。
新鮮な鮪の濃厚な旨味が口に広がって、飯がすすむ、すすむ。
とはいっても、どこまでいってもひたすらネギトロなので、ブレイクも必要。
付いてきた味噌汁や、
ガリ、
端っこにつつましやかに腰かけている卵焼きやシソなどをつまんで箸休めをしながら食べ進んでいく。
あっという間に完食。
さすがに美味だった。並ばずに入れるのなら週に2回は来るね。
今度は是非、鮪三昧丼を食べてみたいものだ。
◆◆また読んでもいいかな、って思ったらポチしてください◆◆
懐メロ『いつもそこに君がいた』(『YAWARA!』EDテーマ)
どうも。「卵と油のハーフ」ことサラリーマンAです。
浦沢直樹さんには、もう一度スポ根ものを描いてほしいです。
◆◆◆◆
浦沢直樹作品といえば?
この問いに対しては、世代で結構答えが分かれるのではないかと思う。
比較的若い方々にとっては『MONSTER』や『20世紀少年』のような、サスペンスものというかミステリーものというか、そういった作風の作品が思い浮かぶかもしれない。
浦沢直樹は天才だから、もちろんこれらも素晴らしい。
俺も大好き。
でも、俺ら世代(正確にはもうちょっと上の世代か?)にとっては、浦沢直樹はやっぱり『YAWARA!』であり、『HAPPY!』なんだよね。
サスペンスものではなく、スポ根もの。
それも、女の子が主人公の、スポ根シンデレラもの。
特に『YAWARA!』は本当に最高なので、まだ未読の方は17年が終わる前に全巻読んでほしい。
大丈夫、面白すぎて一瞬で読めるから。
俺、うらやましいもの。今から、初めて『YAWARA!』を読む感動を味わえる人が。
名シーンの宝庫で、たぶん裏面の成分表を見ると名シーンの含有量が『タイタニック』100個分くらいあると思うんだけど、俺が特に好きなのは「正直杯学生選手権」の後で花園君と富士子さん結ばれるシーン。
ネタバレになるので詳細は控えるけど、まぁ、見目麗しくない男と女の恋愛成就をあんなに感動的に描ける人いないよ。
俺なんか未だになんかやらかすと「自分はあまりにもふがいなく…」って言ってるくらい花園君ラバーだから。
今日の懐メロ紹介は、そんな超名作『YAWARA!』のアニメのEDテーマ曲『いつもそこに君がいた』だ。
これ、いいよね。
YAWARA!のアニメっていうと、オープニングの『雨にキッスの花束を』が記憶に残ってる人が多いかもしれない。
こっちも、もちろん良い。
最後のCHU!CHU!とかね。
YAWARA!のアニメって、結構当時のファションの流行とかも抑えてて80年代後半~90年代のオシャレな空気を感じられるよね。
でも、俺はやっぱり『いつもそこに君がいた』が好き。
まず、タイトルがいい。すでにここでグッとくる。
中学の頃のまっすぐで甘酸っぱい片思いとかを思い出す。
冒頭の“終わりの鐘が鳴って君が席を立つ”っていう歌詞の言葉のチョイスもいいよね。
授業の終わりの表現がいかにも90年代。
歌詞はシンプルだけど、“ページをめくるといつもそこに君がいた”というキーフレーズと、歌手の声の良さが相まって、なんとも懐かしい気持ちになる。
もうあんなにまっすぐな気持ちを抱くことはこの先きっとない。
でも、あの時の気持ちを時々こうやって思い出すのもなかなかオツな楽しみ方ではあるのかもしれないね。
◆◆また読んでもいいかな、って思ったらポチしてください◆◆
<今年買ってよかったもの>バナナまもるくん
どうも。「デブを“ボティビルダーへの途中”と言い張る男」ことサラリーマンAです。
「今週のお題」について初めて書いてみます。
◆◆◆◆
今週のお題のテーマは「今年買ってよかったもの」。
一年もいよいよ終わろうとしているこの時期、振り返ってみると実にいろんなものを買った。
買ってよかったものと、買わなくてもよかったものを比べてみれば、不思議と買わなくてもよかったものの方が多い気がする。
二度とつけることはないであろうショッキングピンクのネクタイ、結婚式二次会の余興のためにかった赤いふんどし、海外旅行先で異国情緒に絆されて買ったカラフル(かつ高い)器などなど。
お金が余っているわけでもないのに、どうしてこんなにも買わなくて良いものを買ってしまうのだろうか。
買いたいものだけを買うのは、ひとつの技術だと思う。
そして、その技術は俺にはない。
でも、逆に買って良かったものだってある。
それがなくては救いがない。
MACKINTOSHのグレーのジャケットや、“伝説のすた丼”のタレなど、「これはホント買ってよかった!」と折に触れて思う品物たちが買い物の失敗の傷を癒してくれる。
買い物っていいものだな。また来年も買い物をいっぱいしよう。
そう思わせてくれる。
(そしておそらく、買わなくてもよかったものが増えることになる。)
そんな今年買ってよかったものの最たるものといえば、これだろう。
「バナナまもるくん」
※写真は拾い物。
とりあえずこのネーミングの秀逸さに異論を唱えるものはいないだろう。
つぎにこのアイテムの機能を説明しよう。
「バナナが荷物などの圧力で潰されるのを防ぐ」
以上だ。
どれだけニッチを突き詰めていった結果、この隙間中の隙間のニーズに行き着いたのか、凡人の自分には想像もできない。
圧倒的に潔い。
機能はシンプルこの上ないが、まもるくんの取扱いには機能のシンプルさとは裏腹に複雑な要求がなされている。
パッケージの裏面に書かれていたことを紹介しよう。
まず目を引くのが赤文字での注意書きだ。
「一般商品の小~中の大きさが適しています。おおきさや形態でものによっては本品に入らない危険があります。」
すごい。
ただでさえバナナをしまうことしかできないのに、そのバナナに対してさえも万能ではないのだ。
超限定的な用途をさらにしぼりこんでくる。どれだけユーザーを置いてきぼりにすれば気が済むのか。
また、こんな要求もなされていた。
「皮をむいて入れてはいけません。」
まさにまもるくん絶対王政。やりたいほうだいだ。
「おまえら(ユーザー)が用途を選ぶんじゃねえ。俺(まもるくん)が用途を選ぶんだ!」とでも言いたげな用途の限定ぶり。
ただ、これはしょうがない。
なぜならバナナの皮をむくなら、食べやすい大きさにカットするのが自然な流れだろう。
そうすると、なんとバナナは普通のタッパーで十分守られるのだ。
しかもまもるくんに収納している時よりも格段にかさばらない。
まもるくんのアイデンティティが失われるこんな状況だけは断固として認めることができないのは当然だろう。
一本丸々のバナナをそのままの姿で守り抜くというまもるくんの至高の職人芸を前に、バナナの皮をむくなどとは言語道断だ。
しかし、紳士であるまもるくんは遥かなる高みからユーザーに要求を突きつけているだけではない。
まもるくんのほうからは見返りにこんなサブ機能の提供がある。
なんとまもるくんにはストラップを通すフックがついているのだ。
ストラップを通してバックにぶら下げれば、日常の中で極自然にバナナを持ち歩くことができる。
昔雑誌であえて少しハズしたアイテムを身につけて、相手の女性に突っ込ませることで相手と仲良くなる「突っ込ませ」というオシャレテクニックがあるというのを読んだことがあるが、まもるくんはそのテクニックにも最適だ。
まるで頭が少し悪いかのように原寸大のバナナのフィギュアをぶら下げていて何も突っ込まれなかったら、その相手と仲良くなることは、最早きらめたほうが良い。
こんな最高の商品まもるくんの気になるお値段はたったの540円だ。なんという安心価格。
バナナなんて500円も出せば10本以上は買えるなんて思ってはいけない。
まもるくんはバナナを守ることによって、間接的に消費者のお気に入りのバッグや楽しい時間を守っているのだ。そういうものはプライスレス。それを考えるとまもるくんの540円はあまりにも安い。
それにしても、こんな世紀の大発明を世に送り出してしまうとは。
技術大国日本の底力、ものづくりへ情熱をまざまざと見せ付けられた思いだ。
この国はまだまだ捨てたものではない。
こんな素晴らしい商品を買って本当に良かった。
来年はもうちょっと脳みそを使って買い物ができる男になりたい。
◆◆また読んでもいいかな、って思ったらポチしてください◆◆